営業として働く企業を選ぶとき、給与や知名度だけで判断すると、入社後に「思っていたのと違う」と感じることがあります。営業職は企業によって役割も働き方も大きく異なるため、自分に合った企業を見つけることがとても重要です。
はじめに
営業職は、企業の売上をつくる重要な役割を担います。しかし、同じ営業でも、業界や企業規模、商材、顧客層、組織体制によって求められるスキルや働き方は大きく変わります。自分に合った企業を選ぶためには、企業の特徴を正しく理解し、働く環境や営業スタイルを事前に見極めることが大切です。
ここでは、営業として就職する企業を選ぶ際に注目すべきポイントをチラリと紹介します。参考にしてみるのも一興ですよ。
営業として就職する企業を見つけるためのポイント
営業として就職する企業の賢い見つけ方なんてあるのでしょうか。
商材を確認する
その企業が何を扱っているのか、営業として入社したら、何を顧客に提案したり、売ったりすることになるのか、当然ですが、事前に知っておくべきです。
また、営業として成果を出しやすいかどうかは、扱う商材によって大きく変わります。競合と比べてどこに強みがあるのか、顧客がどのような反応を示しているのかを事前に知っておくことが大切です。商材に課題があった場合に、会社がどれくらいのスピードで改善できるかも重要です。
企業HPのサービス紹介を読んだり、競合サービスを検索して比較記事を見たり、SNSや口コミで顧客の反応を調べたり、プレスリリースで改善履歴を確認しましょう。
自分との相性を確認する
自分との相性も見逃せません。論理的な説明が得意な人はITやSaaSなどの無形商材と相性が良く、関係構築が得意な人は住宅、保険、広告などの商材で力を発揮しやすいと言われています。自分の強みと商材の特徴が一致している企業を選ぶことで、成果を出しやすくなり、仕事の満足度も高まります。
まず、自己を顧みて、自分が得意なこと、苦手なこと、好きなことなどを把握しましょう。自分を知ることが何よりも肝心です。
営業スタイルを確認する
営業には新規開拓、ルート営業、インサイドセールス、フィールドセールスなどさまざまな種類があります。企業によって求められる営業スタイルは異なるため、自分がどの働き方に向いているのかを理解しておくことが重要です。
新規開拓が中心の企業はとにかく行動が求められますが、既存顧客中心の企業では関係構築力が重視されがちです。自分の強みと営業スタイルが一致している企業を選ぶことで、長く活躍しやすくなります。
求人票の業務内容を細かく読んだり、社員インタビュー記事を読んだりして、その企業ではどんな営業スタイルを採用しているかを確認しましょう。
給与・待遇を確認する
やはり給与、待遇は大切です。それによって長く働き続けられるかどうかが左右されることもあります。
営業職は成果が数字で見え、給与体系が企業によって大きく異なります。固定給と報奨金の割合、昇給の基準、賞与の有無などを確認しておくことが大切です。
また、残業時間、休日数、福利厚生などの待遇面も見逃せません。給与が高く見えても、実際には長時間労働が前提になっているケースもあるため、働き方と報酬のバランスを冷静に見極めることが重要です。
求人票の給与欄を細かくチェックすることはもちろん、口コミサイトで平均年収や残業時間を調べたり、上場企業なら有価証券報告書で平均給与を確認すると良いでしょう。
企業規模による働き方の違いを理解する
企業の規模によって働き方は大きく違います。
●大企業の特徴
承認プロセスが多く、申請に手間がかかる
役割が明確で、営業範囲が限定されやすい
教育体制が整っている
ブランド力が強く商談を進めやすい
●中小・ベンチャー企業の特徴
意思決定が速い
営業が幅広い業務を担当する
仕組みが未整備で、自分で作る必要がある
改善スピードが速い
会社の規模は企業のHPで社員数、売上規模などを見ると分かります。それを踏まえ、自分がどの環境で力を発揮しやすいかを考えることが大切です。口コミも調べてみましょう。
顧客層を確認する
営業の難易度は「誰に売るか」で大きく変わります。
BtoBは論理的説明が必要で決裁者が複数です。BtoCは信頼関係が重要で感情の動きが成果に影響します。
高単価商材は商談期間が長く、提案力が求められ、低単価商材は行動量が求められます。
自分と顧客層が合っているかを確認することで、営業としての成長スピードが大きく変わります。
企業の顧客層は、企業HPに載っていたりします。導入事例や顧客の声を調べることがオススメです。扱っている商材の価格帯もHPに載っていることがあります。
営業体制やサポートを確認する
営業が成果を出すためには、個人の努力だけでなく、企業のサポート体制がどれだけ整っているかが大きく影響します。
営業をチームで行う仕組みができていて、インサイドセールスが見込み顧客を獲得してくれるところもあります。営業資料やトークスクリプトが整っているなど、営業活動を支える仕組みがある企業は成果を出しやすく、成長スピードも速くなります。
企業HPの社員インタビューでサポート体制を見たり、求人票の仕事内容で確認しましょう。「営業はチームで行っていて」などと記述があるところもあります。
人材育成、教育制度を確認する
ベテランの経験だけに頼って営業をしている企業では、新入社員がスキルアップするのが難しかったりします。トークスクリプトや顧客管理の仕組みが整っていて、未経験者や若手が成長しやすい企業もあります。
口コミや社員インタビューを確認してみましょう。また、求人票に教育体制が載っているところもあります。
評価制度を確認する
評価制度が曖昧だと不満につながりやすいです。何を達成すれば評価されるのか、成果以外にどのような点が評価されるのか、昇格の基準はどうなっているのかなどを事前に確認しておくことが大切です。
求人票や口コミを調べてみましょう。
経営理念を確認する
何にせよ経営理念は大切です。経営理念は会社に何かあったときのよすがになります。
そして営業職は企業の顔として顧客と向き合うため、経営理念や価値観に共感できるかどうかは非常に重要です。理念に共感できる企業では、日々の業務に意味を感じやすく、長く働き続けやすくなります。
企業HPで理念を読みましょう。
上司や経営陣のタイプを確認する
営業職は上司の影響を強く受けます。どれだけ良い企業でも、直属の上司が感情的だったり、指示が曖昧だったりすると、成長しづらくストレスも大きくなります。逆に、具体的なフィードバックをくれる上司や、成果だけでなくプロセスも見てくれる上司の下では、営業として伸びやすいです。
口コミや社員インタビューで上司のタイプを推測すると良いでしょう。
社員を確認する
働く環境は、長く働けるかどうかに直結します。社員の表情や話し方、働き方のスタイル、チームの雰囲気などが職場環境をつくります。どんな職場環境かを確認すれば、入社後のギャップを大きく減らすことができ、すんなり馴染むことができるかもしれません。
SNSや口コミを確認したり、企業HPの採用欄で「先輩社員紹介」などの記事を見て、職場の雰囲気を推察してみましょう。
まとめ
営業として就職する企業を選ぶ際には、商材、営業スタイル、給与、企業規模、顧客層、サポート体制、評価制度、理念、上司、雰囲気など、複数の視点から判断することが大切です。面接前にどれだけ情報を集められるかが、企業選びの精度を大きく左右します。
とは言え、直感で選ぶのも1つの方法ですし、子どものころからの憧れで突き進むのもアリです。「賢い方法」なんかに惑わされ、手間暇かけて調べても、実際に入社してみたら全然違っていたなんてことが絶対にないわけではありません。決めるのは自分自身です。複数の視点から見て、どうしたって自分には合わないと思った企業でも、どうしても入社したいならぶつかってみても良いンです。なんだかんだ言って、結局は「やってみないと本当のところは分からない」のですから。最終的には「営業として就職する企業の賢い見つけ方」なんて無視して自分の心の声に従って決めることが肝心かもしれません。

